紀元前336-323年 古代ギリシャ アレクサンドロス大王 アテネとニケ distater金貨とは?

紀元前に発行された金貨で、人気の高いステーター金貨の紹介です。

 

このコインについて

非常に難しい古代コイン

古代コインはアンティークコインの中でも飛び抜けて難しいとされています。

問題点として種類の多さもありますが、一番はその複雑さです。

見た目がほぼ同じであったとしても、実際には違うコインだったというのがしょっちゅうあります。

 

更に同じコインであったとしても、そこからバリエーション違いが出てきたりと非常に難解です。

個人的にはよくこれだけの種類を判別出来るなと関心しています。

古代コイン専属チームがあるのも納得です。

 

それ以外にも古代コインは重さ・大きさが安定していません。

現代は機械で作っているので大きさも統一されているのが当たり前ですが、古代ギリシャ自体には機械なんてありません。

今では手作業で何かをすれば「今時!?」と言われますが当時は手作業しかありません。

なので、金貨を作るのも全部手作業、機械どころか電気もありません。

 

そのため、大きさや直径、形が明らかに違います。

基本は丸い形にするため、それに近いようにしていますが大体はちょっといびつになっています。

その中でもたまに綺麗な丸い形になっているものがあり、それだけでも値段が上がります。

手作業で機械で作ったかのような綺麗な丸い形を作るのは、本当に職人技です。

 

 

同じコインでも重さが違う

古代コインかつこのコインもそうですが、1枚1枚重さが違います。

昔の貨幣はゴールドの重さで価値が決まっていました。

今みたいに1万円と書いてある紙ではなく、何gある金貨なのかによって変わります。

 

古代コインの場合は、重さを調べるだけでも一苦労する時代です。

多少の誤差は当たり前です。

そのため、NGC鑑定済みの古代コインには重さが何gなのか、というのがラベルに記載されます。

 

重さが違うから違うコイン、というわけではなく重さが違うのは「普通」です。

ちなみに今回の金貨は17.2g、直径23mmです。

他には17.15gのものがあったりと、大きな誤差ではなく微妙なものです。

 

ある程度の重さが決められており、それに近いように製造していたことがわかります。

 

 

デザインについて

デザインはギリシャ神話に登場する女神、アテネとニケがそれぞれ描かれています。

コリントのヘルメットを被った右向きのアテネ、反対側は勝利を司ると言われているニケです。

アテネは戦、ニケは勝利、当時の状況が読み取れるデザインになっています。

 

写真ではわかりにくいですが、古代コインは立体的なものがあります。

アテネは立体的でニケは逆に凹んでいることが多いです。

立体的なため、通常のコインカプセルやスラブケースには収まらず少し厚みのあるものを用意する必要があるほどです。

 

また、当時は金貨に打刻することさえ手作業なため、デザインがずれることも当たり前でした。

たまにズレすぎて2/3程度しかないものがあったりします。

逆にものすごく綺麗にど真ん中に打たれていることもあり、その場合はデザイン全体が綺麗に残っており希少価値も高いです。

紀元前に作られたもので、デザインが綺麗に残っているものはそれだけもかなり貴重です。

 

 

この金貨の役割

古代ギリシャ時代、この金貨は自軍の兵士たちへの支払いのために使用されていたと言われています。

当時は何かと戦いばかり起きていたため、どこにいっても兵士がいました。

その兵士たちへの支払いに、この金貨が使われていたと言われています。

 

そのためか、殆どが摩耗していたり流通していた痕跡が残っています。

現存している殆どが流通していたり摩耗していたりと良い状態とは言えないものが多いです。

準未使用品で状態が良いものがあれば1000万円は軽く超えるほどです。

 

また、この金貨についてはまだまだ研究されている最中ですが、アレクサンドロス大王の死後にも発行されていた可能性があるとも言われています。

そのため単なる支払いだけではなく何か別の特別な役割があったのではないか、とされています。

 

 

人物について

アレクサンドロス大王とは?

コインに直接描かれているわけではありませんが、よくアレクサンドロス大王の話がこの金貨には出てきます。

ちょうど彼が大王として君臨していた頃の金貨のため、話題に上がっています。

名前に関してはアレキサンダー、アレクサンダー、アレクサンドロス3世など色々な呼ばれ方をしています。

 

戦いがあったときには自ら前線に立ち戦い、敵将を倒したりするなど見方からの信頼は厚く敵からは恐れられる人物でした。

小アジアやエジプトを征服するなど大きな戦果も残しています。

 

現代でも人気が高く、1941年から発行されていた通貨のデザインとしても採用されていたほどです。

しかし最後はあっけないもので、祝宴中に蜂に刺されて倒れてしまい高熱が続き、そのまま息を引き取っています。

死後も長く広く語り継がれており、中国やエチオピアまでその話が広がっていたと言われています。

 

 

 

コインのレア度

NGC鑑定済みの未使用品は2枚のみ

NGC鑑定済みでMSグレードがついているこの金貨は僅か2枚しかありません。

どれだけ発行されたのかは不明ですが、未使用品の数の少なさが尋常じゃない上にまだまだわかっていないことも多いです。

具体的な内訳としては、MSグレードが1枚、Ch MSが1枚あるだけです。

 

未使用品を手に入れるのはほぼ不可能に近い状態にあります。

また、古代コインは少し特殊でグレードが高くても見た目の美しさによっては低グレードのほうが高いことも多々あります。

 

そしてデザイン違いがあまりにも多いので同じものを探すだけでかなり苦労します。

そういったこともあり、状態の良いコインに関してはかなりの高値がつけられています。

準未使用品で1000万円超えはなかなかのものです。

 

ちなみにこの1枚はその中でも非常に状態が良いと言われており、ニケが足の部分までしっかりと描かれており目立った大きな傷もないのが特徴です。

アテナも綺麗に打たれており大きな傷も劣化もなく、表情までしっかりと読み取れます。

準未使用品でありながらもそう感じさせない凄みがあります。

 

 

Ch AU ★グレードで1500万円超え

この金貨が最近出品されたオークションでは、Ch AU★グレードのものがありました。

落札価格は15万ドル以上、レートを低く見積もっても日本円で1500万円は超えています。

ChはChoice(選りすぐり)を意味する言葉の略で、★マークは特別綺麗なものにつけられるマークです。

 

勝手に誰かが付けたものではなく、NGCのグレードで「Star」というのが存在するのでNGCがつけたものです。

Chが付くのはそのコインのグレード(今回の場合はAU)の中でも選ばれた物につけられます。

AUグレードの中の選りすぐりかつ特別綺麗なもの、というのが今回出品されていたコインのグレードです。

 

ここまで綺麗なものはなかなかお目にかかれないこともあり、この値段がついたのだと思われます。

博物館や美術館にあっても全然おかしくないレベルの代物です。

むしろ既に置いてあるものよりも綺麗かもしれないほど、美しい1枚です。

 

 

最後に

この金貨は似て非なるものがたくさん存在します。

今わかっているだけでも17種類はあるため、購入する場合はしっかり確認する必要があります。

NGC鑑定済みであれば、ラベルを見れば必要な情報が手に入るので欲しいものと一致しているかどうか判断できます。

 

とはいえ、ここまで綺麗なものはそうそう出てくるものではないので、買う・買わないは別として一見の価値ありです。

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