【ウナとライオン金貨を作った人作】1847年 イギリス(グレートブリテン) ゴチッククラウン銀貨とは?

日本・海外問わず大人気のゴチッククラウン銀貨の紹介です。

 

このコインについて

1847年のみ発行

1847年に発行された、クラウン銀貨です。

ゴチッククラウン銀貨と呼ばれていますが、日本では略して「ゴチクラ」と呼ぶ人もいます。

ヴィクトリア女王即位10周年を記念して作られたもので、1847年のみ発行されました。

 

描かれている人物は、エリザベス2世の高祖母でもあるヴィクトリア女王です。

デザインを担当したのはウナとライオン金貨でお馴染みのウィリアム・ワイオンです。

この銀貨もかなりデザインが凝っていて非常に美しいと有名ですが、あのウナとライオン金貨を手がけた人の作品であると考えると、納得です。

 

額面としてはクラウン(Crown)ですが、当時の通貨の5シリングに相当する価値があります。

とはいえ、発行されていたものはプルーフ貨だったため、コレクション用として発行されており流通目的ではありませんでした。

流通貨幣ではないこともあり、銀の純度は通常は90%ですがこの銀貨は92.5%と高めです。

銀の純度を上げると通貨としての耐久力が無くなってしまうため、あえて銅を混ぜたりしますが流通させないのであれば比率はさほど関係ありません。

 

オークションではよく出てきますが、人気が全く衰えない1枚です。

 

 

ゴチッククラウンの名前の由来

日本ではゴチッククラウン銀貨、ゴチクラと呼ばれていますがその意味を理解している人は少ないです。

そもそもゴチックとは何か?ですが、日本では「ブラックレター」と呼ばれるアルファベットの書体の1つです。

日本ではブラックレターですが、英語にすると「Gothic」になります。

 

このコインの両面にそれぞれ刻まれている文字の書体がGothicなため、そこから呼び名が来ています。

表面の「Victoria dei gratia britanniarum regina fidei defensor」

裏面の「tueatur unita deus anno dom mdcccxlvii」

これがそれぞれGothic(ゴチック)です。

 

あくまでそう呼ばれているだけであり、正式名称ではないですがかなり浸透しています。

日本・海外問わずこれで通用するほどです。

ただし海外で探す場合は「ゴチクラ」で探しても出てこないので注意しましょう。

ゴチクラは略称であり、しかも日本語ですので日本限定です。

 

 

発行枚数は8,000枚

発行枚数だけ聞くとそれなりに数があるように感じますが、状態の良いものが少ないです。

PCGS鑑定済み、PR65グレードで300万円は軽く超えるほどの価値があります。

準未使用品になると急激に値段が下がりますが、未使用品はどのグレードでも高値です。

 

そこそこ見れる良い状態のものを狙うのであれば、最低でも100万円は覚悟する必要があります。

安くて100万、というレベルなのでタイミングによってはもっと高値になることもあります。

どのコインでもそうですが、状態がそれなりに良くて人気のものは余裕で100万円は超えてきます。

 

状態問わずとにかく欲しい、という場合は50万円以下でも余裕で手に入ります。

その場合は値段相応ですので、見る分には結構残念な場合が多かったり洗浄品であることが多いです。

逆に状態がいいのに安い、というのはそもそも「本物ではない」可能性が高いです。

 

 

1853年に追加発行?

1847年単年度発行、と言われていますが厳密には1853年にもまた発行されています。

具体的な発行枚数は不明とされていますが、だいたい460枚と言われています。

更に他のコインと一緒に豪華なベルベットケースに収められていたうちの1枚です。

 

ウナとライオン金貨同様、この1枚だけが単体で取り残されているような状態です。

発行枚数だけで考えると、希少性は1853年のほうが高くオークションでも高値が付くことが多いです。

更にPCGS鑑定済みでは現状2枚しかなく、それもまた価格を上げている要因にもなっています。

 

そして最も気になっているのが「再発行された理由」です。

1年後2年後ではなく、割と時間が経ってからものすごい微妙な枚数が発行されています。

全く新しいデザインでもなく、何かあった年でもないのに発行されたのは何故か?

 

女王の結婚記念日を祝うため、ともされていますが本当の理由は不明です

こういったコインはだいたい何かしらの理由があるのですが、これに関しては不明です。

面白いことに「理由なんてどうでもいい。このコインは美しい」とコメントしている人もいます。

ものすごく同感です。

 

ちなみにこのコインの一部は博物館行きとなっているため、市場に出回る枚数が更に減っています。

1847年の出来事

1847年は日本の和暦では弘化4年という非常に聞き慣れないものです。

1845年~1848年までの短い期間しか無かったこともあり、あまり知られていません。

ちなみにペリーの黒船来航は1853年なのでそれより前の話になります。

 

この年にイギリスでは結構大きな動きがありました。

総選挙が行われた年でもあり、工場法が成立した関係で若年労働者と女性労働者の労働時間が10時間となりました。

正直、10時間って今と比べると長いように感じますが、その前は更に長かったのでしょう。

 

そして忘れてはいけないのがヴィクトリア女王即位10周年です。

最終的には1901年1月22日の63年7ヶ月在位しましたが、そう考えると10年はかなり短いように感じます。

 

 

最後に

ゴチッククラウン銀貨は日本・海外問わず人気の高い銀貨です。

1847年発行がほとんどで、1853年発行のものは出てくることが殆どありません。

むしろ出てきたらそれだけで話題になるくらい、貴重な存在です。

 

ただ、知名度としては1847年のほうが高いですしヴィクトリア女王即位10周年というわかりやすい理由があります。

入手難易度なども考えると、1847年のほうが出品頻度も高く認知されています。

正直なところ、1853年のものがあることを知らない、という人も結構いるかと思います。

発行枚数もはっきりしていないですし、何かとまだまだ謎が多い部分もあります。

 

そういった部分も含めて、何かと美しい1枚です。

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