アンティークコインの偽物の見分け方 ~安物編~

かなり実用的なアンティークコインの偽物の見分け方についてご紹介します。

あくまでこれで確実に見分けられる、というわけではなく数ある見分け方の1つの方法です。

特別な道具もなく、環境もない状況下でも見分けられる簡単な方法です。

 

偽物について

ポイント1.何を偽造しているのか?

まず偽物についてとても重要なのが、何を偽造しているのかということです。

何を、というのはデザインだったり素材だったり両方だったり、色々とあります。

中にはコイン自体は本物でPCGS・NGCのグレードのみ偽造しているパターンもあります。

 

これはそれぞれの鑑定機関にコインを提出したわけではなく勝手にラベルを作ってスラブケースに入れているだけです。

つまり「それっぽく」見せているだけであり鑑定済みコインではない、ということです。

難しいのがコイン自体は本物で間違いないので、コインを見ても見分けがつかない点です。

 

大抵の人はアンティークコインの偽物といえばコイン自体が偽物、と考えがちですがこういったパターンもあります。

いまは鑑定済みコインが主流の時代でもありますし、偽物の流れも変わってきています。

未鑑定品であればコインを偽造するしか無いですが、スラブ入りの場合は偽造ポイントは多いです。

決めつけをするのではなく、「全体」を見ることが重要になってきています。

 

 

ポイント2.デザインの偽造レベルの高さ

アンティークコインの偽造ポイントでよくあるのが、デザインです。

今の時代、素人であっても機械さえあれば簡単にほぼ100%の偽造が出来ます。

本物を見て手作業でするのではなく、機械で作業するので機械の精度次第では100%も不可能ではありません。

 

それでも偽物を見分けられるのには簡単な理由があります。

偽物を作った本人が、自分で見分けられなければ意味がないので何かしらのサインを残しています。

それも素人では見分けがつかないような微妙なところですが、それに気付くかどうかです。

傷を残せば状態が悪いとか言われるので、傷を残したりする人は少ないでしょう。

 

そこで一番やりやすいのがデザイン部分です。

偽物のデザインレベルも結構まちまちで、たまに「これは騙す気があるのか?」と首をかしげるレベルのものが存在します。

個人的には素人相手にするにしても「やる気がない」「騙す気がない」「もしかしたら凡人には理解できないレベルの高度なギャグなのか?」と思うときもあります。

たまに凄いハイレベルな偽物もありますが、かなり稀です。

 

ある程度、アンティークコインの本物を見ている人であればすぐに分かるレベルが多いです。

デザインがあまりにも雑なのが多く、有名画家とデザイナー志望の学生(デザイン歴1年目)が書いた作品はどちらでしょう?と聞かれているくらいの難易度です。

なので道具もいりませんし、肉眼でわかります。

 

というよりも、見た瞬間に「何これ!?」となります。

エラーコインでもないのにこのデザイン、明らかに偽物じゃないかと本能的に感じられます。

 

 

ポイント3.重さ・直径はどうか?

普通に考えて見れば、偽物を作るのであれば重さと直径は合わせています。

まず重さと直径を間違えている時点で、素人ですら明らかに偽物じゃないかと疑います。

アンティークコインは古代コインとか相当古いものでない限り、重さと直径が決まっています。

その決められた重さ、直径で作られているので合わないというのはおかしな話です。

 

エラーコインの可能性も捨てきれないところですが、大体は偽物です。

特にスラブ入りで重さが異常なくらい軽い偽物があったりしますが、あれは持った瞬間にわかります。

明らかに偽物だろうと思って量ってみたら、スラブ入りなのに本物のスラブケース単体より軽かったという面白いこともありました。

 

それに重さと直径は偽造する上でもかなり簡単な部類です。

今の時代、ちゃんとした機械を用意すれば重さと直径を合わせるくらいのことは誰にでも出来ます。

それすらしないというのは、偽物でありパーティーグッズとか撮影用としての用途しか販売出来ないレベルです。

 

 

ポイント4.素材が偽物

非常に多い偽物として、素材が偽造されているパターンです。

例えば銀貨や金貨の場合、本物の銀や金を使うと高くなりますがメッキにすればかなり安く抑えられます。

アンティークコインの銀貨は大体が90%が銀、10%は銅です。

金貨の場合は同様に90%が金、10%が銅が殆どです。

 

これをどう偽造するかですが、多いのは錫(すず)と呼ばれる金属を使っているものです。

それ以外にも銅で作ったりとかされることもありますが、素材的にはかなり安いものばかりです。

ただし重さは合わせてあるので、重さを量ったところでそれを見分けることは出来ません。

当然ながら、持ってみてわかるようなものでもないです。

 

この場合の見分け方ですが、これに関しては経験としか言いようがないです。

というのも、金・銀をほぼ使っていない金貨と銀貨は見た目が明らかに違います。

輝き具合もそうですし、どう見ても違うので見たらわかるレベルです。

 

コツとしては鑑定士とかがよくやっている、色々な角度に傾けて見ることです。

光の反射具合とか、角度を変えてみることで違った見え方をします。

それで判断出来る場合がほとんどです。

 

ただし、偽物を見分けるためにはまず本物の金貨、銀貨をたくさん見ることです。

本物を見たことがないのに偽物を見分けることは不可能です。

 

 

ポイント5.素材は本物の偽物

これが一番難易度が高いのですが、素材・重さ・直径全てが本物と同じパターンもあります。

金貨でこのパターンは殆ど聞きませんが、銀貨ではたまにあります。

銀貨なので90%銀、10%銅の割合で作られていて、もちろん本物の銀を使用しています。

この場合、持った感じも見た目も本当のアンティークコインの銀貨そのものです。

 

デザインもかなりクオリティが高い物が多いので、肉眼で見分けるのはほぼ不可能になってきます。

実際に素材は本物と同じ、デザインもハイクオリティな偽物を見たことがありますが正直わかりませんでした。

ここがポイントだよ、と教えてもらった上でじっくりと見て納得がいくレベルです。

ノーヒントで見て見分けられる人は鑑定専門の鑑定士くらいなものでしょう。

 

ただし、このレベルまで来ると偽物といえど製造コスト・手間も半端なくかかります。

まず素材だけでも偽物にしてはそれなりの値段になるので、なかなか出てきません。

かなり少ない部類かと思っていますが、全くのゼロではない上にこれだけのクオリティを作れるという証明でもあります。

 

 

偽造コインはそれぞれ違う

偽造されたアンティークコインは、ある程度統一されていると思っている人も多いです。

ですが実際には国・年代・額面によって偽造方法も違えば偽造ポイントも違います。

むしろ統一されているのであれば、素人でもその場所さえ知っていれば簡単に見破れてしまい鑑定士が不要になります。

 

そんな簡単にいかないからこそ、鑑定士たちがいて仕事があるのです。

ネットでは偽物ばかりを集めた皆で作るデータベースもありますし、偽物ばかりを掲載した本もあります。

日本語版はなく全部英語のみになりますが、写真があるタイプのものは英語が読めなくても大大理解出来る内容です。

 

先程のポイントで言えばポイント1.だけの場合もあれば2.も3.も複合技の場合だってあります。

騙そうとしている側も同じパターンを使い続けることもないでしょうし、新しいパターンは常に生まれています。

それでも、あえてどこか違うところを残しているのでそれを見抜く能力が必要になってきています。

鑑定済みのスラブ入りだったとしても、そのスラブ入りであることが本当かどうかを見分ける能力が必要です。

 

偽物がある=ある程度の人気がある証拠

偽物があるのはアンティークコインに限らず、それなりに人気があるものに限られています。

人気がないのに偽物を作っても売れませんし、時間と金の無駄というのは考えるまでもありません。

アンティークコインの場合、ある程度の知名度と売れ行き、高価格帯でないと偽物が出回りません。

 

逆の考え方をすれば、偽物が出回るほどの人気があるという証拠でもあります。

そうじゃないと、偽物を作っても売れませんし売れなければ無駄な労力で終わります。

偽物を作る側もこれなら売れる、と思って作っているわけですし、かなり調べているはずです。

 

偽物すら存在しないものが大半なので、逆に偽物がある方が少ないものです。

 

 

偽物の使い道

偽物は本物を求めている人を騙す以外にも使い道があります。

パーティーグッズとして使ったり、撮影のための小道具として使割れることも多いです。

もしくは、ネックレスとかのアクセサリーにするための素材として使う人もいます。

 

例えば金貨入り時計も安物と高額品がありますが、安物はそういった偽物を使っています。

どう考えても溶かしたほうが圧倒的に高いのに、それ以下の値段で売っている時点でお察しです。

逆に本当にぶっ飛んだ価格で売られているものは本物が使われていることが多いです。

ちなみに両面の場合は、金貨2枚を使っていることがあるので本物だと価格が凄いことになります。

 

それだけ高いものになると、そう簡単に手を出せる人がいないのであえて偽物で作ることもあるようです。

とりあえずそういうアクセサリーがほしい、という人向けでもあります。

 

 

最後に

アンティークコインはこれからも偽物は増えるでしょうし、偽物製造技術も向上しています。

本物と100%同じものにしようと思ったら出来ないこともない時代です。

ただしそうなると作った本人ですら見分けがつかず、どうしようもないことになってしまいます。

 

なので、100%は無いかと思いますが限りなくそれに近いものはまだまだ出てくるでしょう。

特に海外から自分で輸入する場合は、それも覚悟で仕入れることが大事です。

万が一、偽物だった場合にどうするのか、連絡方法はあるのか、返送方法をどうするか、など色々と考える必要があります。

 

輸入は簡単でも輸出がかなり面倒なのがアンティークコインの厄介なポイントでもあります。

偽物だったらその時考えよう、調べよう、では遅いのです。

日本国内のディーラーに任せるとか、日本国内でのみ買う、輸入する場合は信頼できるところからしか仕入れない、などの対策が重要です。

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