【埋もれたレアコイン】イギリス Maundy銀貨とは?

希少価値の高さは抜群ですが、知名度が低いために埋もれてしまっているレアコイン、Maundy銀貨の紹介です。

 

このコインについて

Maundyとは?

日本では全く馴染みのない言葉ですが、直訳すると「聖木曜日」になります。

キリスト教の用語の1つで、復活祭直前の木曜日を意味します。

最後の晩餐を記念する日でもあり、キリストが弟子たちの足を洗ったと福音書にあることから、聖木曜日が誕生しました。

 

今でも一部の教会では実施されているところもあります。

日本では色々な宗教があるので馴染みがないので知られていませんが、今回はこれに関連して発行されていた銀貨です。

 

Maundy銀貨とは?

ではこのMaundy銀貨とは何か、ですがイギリスで発行されていたものです。

ヴィクトリア女王の時代の場合、1838年から1887年まで毎年発行されており、プルーフ又はプルーフライク(一部の年代は両方あり)のみ発行されていました。

そのため、通常の流通している貨幣としては発行されていません。

 

この銀貨はイギリスの君主又は王室の役人が慈善活動で高齢者達に配布したものです。

キリストの行いを真似て、中世では貧しい人々に贈り物やお金を贈っていました。

それが少し変わって特別な銀貨を発行して、配るようになりました。

この銀貨は正式に発行されたものですが、普段使用するお金としては使えないものでした。

 

当時の発行枚数はどの年代も少なく、わかっているのはプルーフライクだけです。

プルーフライクは4,000枚前後発行されていますが、プルーフの発行枚数はどの年代も不明です。

プルーフが発行されていたのは僅か7回のみでプルーフが発行された理由もわかっていません。

 

 

 

銀貨の種類

この銀貨は当時の君主が片面に描かれており、額面は1ペニー、2ペンス、3ペンス、4ペンスがあります。

基本デザインは同じで、裏面に1~4までの数字が大きく描かれているのと大きさが違います。

この4枚がセットで配布されていたこともあります。

 

1936年から1979年に配布されたとき、一緒に財布も配布されていました。

その財布の中にコインを入れて渡していました。

白と赤の財布があり、白が2つで赤は1つになっており当時は衣料品とかの手当としてのお金を入れた白い財布1つと、Maundy硬貨を入れた財布で分けていました。

赤い財布には規定されている金額のお金と、エリザベス1世が入れ始めた1ポンドを追加するようになりました。

 

2つある白い財布のうちの片方に4枚の銀貨が入っていました。

この銀貨が当時からコレクターに人気があり、イギリス国外のディーラーたちへ販売されていたこともあります。

最初は何もありませんでしたが、毎年続いていたこともあり発行枚数が減らされたり配る権利を持つ人をさらに限定したりと対策がされていました。

 

しかし、一部年代では立派な箱に収められていたこともありますが、その記録は残っていません。

記録はないのに箱とコインがセットになった現物は残っています。

箱にMaundy moneyやMoundy coinと刻まれており4枚セットで入るように作られています。

形は正方形だったり長方形だったりしますが、大体は正方形で長方形は珍しいです。

 

 

 

知名度が低い理由

希少価値としてはかなり高いものですが、知名度が圧倒的に低いです。

その理由として考えられるのが、一般的に流通していた硬貨ではないので知られることが殆ど無かった事が挙げられます。

有名なアンティークコインは大体が流通していたものか、君主の即位10周年や20周年といった大きなイベントで発行されたものです。

当時から一般的に知られていたものが、現代でも残っていて知られています。

 

しかし、maundyの場合は配布されていたのは貧しい人たちだけなので、大きくは知られていませんし見ることもありません。

知っているとしたらそれを受け取った人か、当時のロイヤルミントの関係者とか配布した人たちくらいなものです。

一般的な認知度としてはかなり低いでしょうし、普通の生活が出来ているレベルであれば受け取る機会もありません。

もしくは配布されていることは知っている、程度の認識の可能性もあります。

 

また、あまり詳しいデータも残っておらずデザイナーがわかっていないのもあります。

大きさも一番大きなもので17mmですので、人気のあるサイズが38mm前後であることを考えるとかなり小さいです。

ある程度大きなコインのほうが見栄えがある、というのはどの時代も変わらずですので、そういった影響もあります。

こんな状況でも当時からこのコインのことを知っていたコレクターたちは、本当に凄いと思います。

 

 

 

現在の価値・人気度

現在の価値や人気度についてですが、正直なところ殆ど出回っていないのでデータがないのが現状です。

プルーフライクは全部4,000枚台、プルーフに関しては一部年代のみかつ全年代で発行枚数不明です。

希少価値としてはかなり高いですが、知名度が低いのであまり値段が上がらずにいました。

 

それがあれよあれよと上がっていき、予想価格を軽く超えていく結果となりました。

誰も予想できないレベルで上がっていますが、実はそのオークションの表紙を飾るくらいの存在ではありました。

他のコインの存在感があまりにも強すぎてパッとしない感はありましたが、結構凄いものです。

PCGS鑑定で全グレード合わせて1枚しかなく、発行枚数も不明というのは高ポイントです。

 

正真正銘の一点物であるからこそ、予想価格が参考にならない不思議な事態が起こりえるのです。

一点物=データない=いくらになるのかわからない、というのが基本です。

数がないのでオークションに出ることもなく、データも集まらないのです。

 

プルーフライクもあまりデータがあるわけではないので、かなり安い価格のまま止まっています。

ただし新しく出品された場合に予想価格をかなり上回る事も考えられます。

むしろあの予想価格がどうやってはじき出されたものなのか、非常に気になるところです。

 

 

 

今後の予想

過去にオークションに出たときにはかなりの注目を集めていたことを考えると、プルーフには大きく期待出来ます。

プルーフは発行枚数も現存枚数もわかっていない状態です。

ただ、鑑定済みが殆どないことを考えるとそんなに数はないだろうと思われます。

 

また、可能性の1つとしてあるのはプルーフライクとして発行する予定だったものが、プルーフとして仕上がった可能性です。

プルーフが存在する年代でどれも発行枚数が不明なのは、たまたま出来てしまったからではないか、という考えです。

だからこそ毎年発行されず、「偶然」出来てしまった年代があっただけで、枚数も偶然の産物なのでわからないだけかもしれません。

そう考えると、1枚しか存在しないかもしれませんし100枚あるかもしれません。

 

日本ではまず出回ってすらいない程ですが、海外オークションではかなりの注目を集めました。

一番大きいサイズですら17mmなので、日本では売れないだろうと判断され入荷しにくいかもしれませんが価値としてはかなり高いです。

まだまだ知られていないだけで、認知度が上がれば価格も上る可能性は十分にあります。

 

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