あのコインは今~ ファーストスパウズ金貨編

あのコインは今~ ファーストスパウズ金貨編

一時期、アメリカ金貨の中でも衝撃的な人気があったファーストスパウズ金貨

今では名前すら聞くこともないレベルになってしまいましたが、最近の動向を調べてみました。

 

 

ファーストスパウズ金貨とは?

まずは基本的な所から、ファーストスパウズ金貨についての説明です。

ファーストスパウズ金貨は英語表記ではFirst Spouseとなり、歴代アメリカ大統領夫人が描かれている金貨です。

ポイントは「大統領」ではなく「大統領夫人」です。

いわゆる「ファーストレディ」と呼ばれている人達です。

 

大統領は有名ですが、大統領夫人まで知っている人は結構少ないです。

知っていたとしてもジャクリーン・ケネディ(ジョン・F・ケネディ大統領夫人)くらいでしょう。

意外とアメリカ大統領夫人は言われても出てこないものです。

 

そしてアメリカ大統領が全員既婚者であるとも限りません。

独身だったり、大統領になる前は結婚していたけど大統領になった段階では独身だったりと状況は様々です。

その場合はアメリカの自由の女神である「Liberty」が描かれるようになっています。

 

歴代ですので初代アメリカ大統領である、ジョージ・ワシントン(マーサ・ワシントン夫人)から始まります。

2007年から発行され、毎年3~4種類ずつ出ていましたが2016年、リチャード・ニクソン(パトリシア・ニクソン夫人)を最後に発行終了となりました。

最初から予定通りだったようで、これ以降は発行されていません。

 

額面は10ドルで、1/2ゴールドですので未鑑定品で、消費税や送料を除けば10万円程度で買えるものでした。

比較的安いこともあって、手に入れやすい1枚でもあります。

 

 

発売当初の人気

発売当初の人気はかなりすごいというか、もはや異常事態でした。

発行枚数がある程度限定されていることもあってか、日本でも予約受付をするレベルでした。

一人で複数枚買う人もいたりするほど、かなりの人気でした。

1枚だけ買うとしたら年間3~4枚程度で、鑑定済みの最高グレードでもせいぜい23万円程度だったので、割と安いです。

 

その安さもあってか、日本でも大量に輸入されて販売されていました。

流通用とプルーフの2種類が発行されており、それぞれ1枚ずつ買う人もいればプルーフだけ買う人もいました。

買うのは勿論、PCGSかNGC鑑定済みの最高グレード品です。

4種類全部買ったとして、プルーフのみだと100万円程度、MS70も買えば合計で200万円程度が年間必要でした。

 

それでも毎年すぐに売り切れて入荷待ち、キャンセル待ち、というのがよくありました。

販売していた側だったので、毎回入手するのにかなり苦労しました。

予約分を確保するだけでも難しい状態だったので、数日すればすぐに値段は上がるわ売り切れるわで奪い合い状態でした。

今となっては信じられないような光景だったのを覚えています。

 

 

一部コインは50万円超えも

本当に一部コインではありますが、ファーストスパウズシリーズは暴騰したことがありました。

50万円を超えるコインもありましたし、一時期70万円近くまで上がったこともあります。

あの時は何故あのコインだけがあれだけ暴騰したのか、というのが未だに謎です。

人気があったとかそんなレベルではなく、何かがおかしくなってあそこまで暴騰したと思われます。

 

最初の値段としてはだいたい23万円前後が多かったです。

高い所でも30万円未満でしたが、それが気付けば倍以上の価格になっていたということです。

ただ、たまに海外オークションにはでていたので手に入れるチャンスはありました。

問題はその価格がいつまで続くのか、誰にも予想出来ないことです。

 

 

 

ファーストスパウズ金貨の今

それでは本題に入りましょう。

ファーストスパウズ金貨の今についてです。

今となっては名前すら聞かない、欲しいという声も上がらない、売れる気配もない状態です。

 

海外ディーラーのブログで書いてあったのも同じで、今はもう売れない在庫品になっているとのことでした。

一時期はよく売れたので大量に仕入れたところもあるようですが、今はもう遅いのです。

本当に人気のあるコインだとしたら、間違ってもセール品として売りに出されることはありません。

セール品として売りに出されるコインは、基本的には売れなくなったり在庫過多で困っている物が多いです。

 

特に、当時は確実に売れると言われていたコインですからセール品としての投げ売りは意味不明な行為です。

普通に売れば普通に売れていましたが、今はセール品でも売れないようになってきています。

理由は物凄い簡単で、今までが異常だったのが正常化されただけです。

何故か異常な高騰を続けていたのが正常化下から、それだけの理由です。

 

 

 

最高グレードでも売れ残りが多い

ファーストスパウズ金貨は最高グレードは発売当初は入手不可能なくらい、レア物でした。

仕入れる側としてもなかなか手に入らず苦労しましたが、今は普通に売られています。

売られている、というよりもだいぶ前から販売されているのか、ずっと残っている状態です。

オークションでも地金価格からスタートして、鑑定料や送料、輸入消費税を加算した程度で収まります。

 

入札争いもなくなり、そこそこの金額入れとけばだいたい落とせる、みたいな感じになってきています。

なのでそれ以上の金額で販売したりすると、なかなか売れずに残っていたりします。

本当に人気があるコインなら、1日で売れるのも普通ですし掲載前に電話1本で売られることもあります。

人気のあるコインが数ヶ月~数年も同じ店舗で販売されているのは、人気があるとは言えないです。

 

低グレード品であれば地金価格でないと売れないというのは、発売当初から殆ど変わっていません。

しかし最高グレードでも、となってくるとまた話が変わってきます。

ちょっと調べたらでてきますが、当時の半額程度の価格でも売れ残っているレベルです。

逆にファーストスパウズ金貨のデザインが気に入って当時は買えなかった人からすれば、かなりお買い得です。

 

 

当時は投資用として人気だったが…

ファーストスパウズ金貨は当時は「投資用」として購入される人が多数でした。

デザインが気に入ったという人は少数で、個人的にもデザインだけを考えたら首を傾げるものでした。

人気があったのでありがたい話でしたが、コレクターとして考えるとかなり少数だろうとは思っていました。

 

そして投資目的で買った人達の多くは半年~1年程度で売却する人が多かったのです。

その関係で、大体のファーストスパウズ金貨は数年待てば出てくることが多かったです。

需要があるうちは良かったのですが、需要もだんだんなくなっていき市場にはコインだけが残りました。

そうなると当たり前ですが、値段が下がるしか無いです。

 

市場に余って誰も買わない、それでも売りたければ何かしら策を考えるしかありません。

かといって鑑定済みの金貨は何か出来るものではないので、そのまま売るのがほとんどです。

なので、出来ることとして一番思いつくのは「値下げ」です。

セット売りとか色々と方法はありますが、大体の人は値下げをするので値下げ合戦になって今に至ります。

 

投資用として買う場合、最低でも数年保持はするようにと言われていますがファーストスパウズ金貨を買った人達の多くはすぐに手放しました。

その結果、市場にすぐに出回ってしまい大量に溢れたのが原因でもあります。

需要がずっとあるということはないので、売れる時に売るのは間違っていません。

ですが、あまりにも早すぎました。

 

 

サイン入りも売れ残る

今も昔もサイン入り(海外では重視されていません)は一部の人達に人気があり、よく売れていました。

それが今となってはサイン入りですら価値がないかのごとく売れ残っているのが目立ちます。

サイン入りなんて、当時売りに出したら翌日には無くなっていたレベルです。

うちのような小さいネットショップですら翌日には売れていたレベルなので、すごい人気でした。

 

それが売れ残っているというのは、当時を知っている身からすれば信じがたい話でもあります。

ボッタクリ価格であれば売れ残るのは当然ですが、普通に安い価格で残っているのです。

勿論、それが偽物であれば論外ですがそんな様子は無いので単純にほしい人がいなくなったのだと思われます。

 

サイン入りですら残っているのを見ると、本当に需要が無くなったのだなと感じます。

モダンコインは流行に左右されるところもあるので、数十年後にまた復活する可能性も残されています。

ヤングエリザベス5ポンド金貨がその例です。

その後、ものすごい勢いで暴落していったところまでワンセットなので、注意が必要です。

 

 

 

買うなら今

当時は高値で買えなかったけどどうしても欲しい、という人は今がチャンスです。

というのも、モダンコインは地金価格にかなり左右されるところがあります。

地金価格が上がれば、ゴールドの使用量に応じて価格も上がります。

そうなってくるとアンティークコインだろうとモダンコインだろうと底値が自然と上がります。

 

ゴールドは以前と比べてだいぶ上がってきています。

通貨に対する不安からゴールドを買う人が結構増えてきたのが原因で、ゴールドは数に限りがあることもあって上がっています。

これ以上上がってしまう前に早めに欲しいものは買っておくのが吉です。

正直、安ければほぼ地金価格で最高グレードが手に入るのは珍しいです。

 

今でも未鑑定品は販売されているので、スラブ入りが嫌な方はそちらもまだ購入出来ます。

たまに造幣局でまだ売っていたりするので、そっちも要チェックです。

ただ、スラブ入りと極端な価格差がないので、個人的にはスラブ入り最高グレードのほうがいいと思います。

 

特にジャクリーン・ケネディは売れると思ったのか、結構な数が発行されて鑑定依頼に出されていますが、出回りすぎてだいぶ安くなりました。

個人的にも売れるだろうとは思っていましたが、出回る数が想像を上回ったのは予想外でした。

そのおかげで一気に安くなった、というのもあります。

 

恐らくこれ以上待っても極端な値下がりは期待できないので、程々のタイミングで買うのが良いでしょう。

 

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